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ウォルスコ+ジタンなSSS
ジタスコ萌えるけどジタンがフォローに回る図というのも好きなので迷います
これはあくまでフォローなのでジタスコ要素はありませぬが
なんだか似非だけどシリアスでうっかりネガティブ
勇者って博愛主義だよね、からここまできた
ジタスコ萌えるけどジタンがフォローに回る図というのも好きなので迷います
これはあくまでフォローなのでジタスコ要素はありませぬが
なんだか似非だけどシリアスでうっかりネガティブ
勇者って博愛主義だよね、からここまできた
果たして何がきっかけか。
「あんたなんかっ…だいっっきらいだ!!」
"っ"をふたつ付けてまで強調したかったのか。
ついそんな的外れな感想を抱きつつ、ジタンは黒い影が走り去っていくのを見送った。
叫んだ黒い影…スコールがいなくなれば、その場には"あんた"と言われた相手しか残らない。それが誰か、目星をつけつつ目を遣れば予想通りの人物、ウォーリア・オブ・ライトがいて、先ほどのジタンと同様にスコールが去った跡を眺めていた。
その表情は相変わらずの無表情で、呆然としているのか、理解出来ていないのか、それとも何とも思っていないのか、分からない。
「なぁ、どうしたんだ?」
「ジタンか」
寄って声を掛ければすぐ反応したあたり、呆然としていた訳ではないらしい。それでも、何があったかはやはり表情からは読み取れそうになかった。
分かるのは、このリーダーの何かに対してスコールが怒ったということくらいなのだが。
「スコールが」
「スコールが?」
「私のことを大嫌いと」
「……いや、そうじゃなくて」
あんな大声では聞こえない方が不思議だというのに。そう叫ばれることになった原因が聞きたいのだ。
そう言えば、リーダーは原因、とぽつりとジタンの言葉にもあった単語を繰り返してから、考え込み始めた。
その様子に、あれ、とジタンは違和感を覚える。もしかしたら、スコールが怒った原因が分からないだけでなく、動揺しているのではないだろうか。
おそらくどの世界でも一般的に当てはまるだろう恋人同士である二人だが、その相手を怒らせてはさすがの堅物リーダーも動揺するらしい。先ほどの叫び声にも近い怒声に、涙声が僅かに混ざっていたのを考えると、その表情もダメージ源だっただろう。
「えーと、さっきまで何を話してたんだ?」
再び逡巡するリーダー。どこから話したものかを迷っているのだろうが、ジタンといえども何も把握していない上では助け船も出せない。予想こそすれ、どうも天然の気がある二人では、その斜め上をいかれる可能性もある。
「…私が、博愛主義だと」
「博愛主義?スコールにそう言われたのか?」
ああ、と頷くリーダー自身も、そう言われた意図は分からないらしい。
博愛主義、人種もなにもなく広くあまたを愛する主義とあるが。その言葉を目の前の剣士に当てはめてみて、ジタンはさほど違和感を感じないことに気付いた。生真面目さや厳しさばかりが目立ち、そんな箇所に目が行きがちだが、それらは自分たち仲間を案じてのことだと知っている。仲間たちへ向ける以上に自分自身に厳しいことも知っていて、"勇者"の二つ名を冠するが故の自己犠牲ともなりそうな危うささえ感じる始末なのだ。
そこまで考えて、なるほど、とジタンは思う。
仲間でしかない…もちろん個人的にリーダーや年長者という括りのみによらず、彼自身へ対する尊敬の念といったものは持っているが…自分と彼の間柄でここまで思えるのだから、恋人であるスコールならより思い至りもするだろう。そこからどんな流れで『大嫌い』に繋がったのかは、分からないが。
きっと、不安で仕方がないのだ。言われた相手にも、第三者が聞いても分からないようなきっかけで頭の中がいっぱいになって、常の冷静さを欠いて爆発してしまいそうなほどに。スコールはともすれば年下の自分がフォローしてやる必要さえあるほど恋愛下手で、更にその相手が二人きりの時ですら無駄なことは語ってはくれないだろう無口な勇者様とくれば。
とはいえ、ジタンにはここまでの思考をすべて語ってやることは出来ない。どれもが憶測でしかなく、たとえ合っていたとしても、ジタンの口で語ることではない。
「まぁ、オレとしては合ってるような合ってないようなって感じだけどな」
「どちらでもないと?」
「いや、両方」
「両方?」
「そ。だってさあ」
だから、本人にも分かり切っている事実を再確認させてやればいい。
「リーダーは、スコールを選んだんだろ?」
覗き込んで、にっと笑ってやる。
もっと直接的な言葉でも良かったかもしれないが、さすがに意味を取り違えることはなかったらしい。目の下を僅かに赤らめつつ、それでも視線は逸らさぬまま確かに頷いたのを見て、これは上手くいったと確信する。
言葉さえ、その態度さえあれば、戦士ではない時にはひたすら臆病になってしまう獅子は、それだけで安心するはずなのだ。だから、示してあげてほしいと思う。
「あいつにはっきり言ってやれよ、そういうのは得意だろ?」
「…そうだな」
もう一度頷いて、先ほどスコールが走り去っていった方向へ歩き出したリーダーを見送り、ジタンはほっと息を吐いた。
その溜め息は、相談事を疎ましく思っていたからでは決してなく、かといって解決したとは確定していない今、達成感によるものとは当たらずも遠からず。
ただ単純に、安堵しただけだろうか。勇者の想いを再確認させることは、こちらの認識を再確認することでもあったのかもしれない。
『スコールを泣かせたら許さない』とは言った身であるが、それは半分が本気で半分は嘘だった。その半分には『あんた自身を泣かせたら許さない』という意図があったのだ。
実際にこのリーダーが泣いているところなど想像もつかないが、ただ、どちらかのためにどちらかが悲しむようなことだけは、あってほしくなかった。
(どうやら撤回しなくて済んだみたいだ。…そういえば)
ふと思う。
たとえば世界とスコールとを秤にかけたら、あのリーダーはどちらを選ぶのだろうか。
そんな疑問は、回答を探す前に意図的に払拭した。今その回答を探すことが、ひどく恐ろしいことに感ぜられたのだ。
こんな世界で、どう見ても下手な恋愛模様を繰り広げてくれる二人が微笑ましくて可愛らしくて、だからジタンは今までもこれからも、見守ることを決めたのだ。けれど、"こんな世界"はどこまでも、優しくない。
明日にも刺した釘が壊れてしまいそうな世界で、想いをつき通すことが、果たして許されるのか。あの二人は、許すのだろうか。
そこまで考えて、ジタンは首を振ると二人が去って行った方とは逆の、バッツたちがいた方向へ向かった。
今願うのは、スコールの機嫌が直ってくれること、それだけだった。
博愛主義者。
あんたは、世界(みんな)のためならその身も差し出してしまう?
俺のためでも、差し出してしまう?
いやなんだ、どちらのためでも。
そうしてしまいそうな、あんたがだいきらいだ。
あんたは、あんたのために、選択してくれればいい。
どうか、世界のためとも俺のためとも言わないで。
世界のためと言われたら怒ってしまいそう、俺のためと言われたら喜んでしまいそう。
どちらにしても、悲しんでしまいそう。
あんたは、あんたのために、生きることを知らないの?
俺は、あんたが俺を選んでくれたその事実だけで、こんなにもしあわせだから。
探しにきてくれただけで、こんなにもうれしいから。
その手を伸ばしてくれただけで、こんなにも泣きそうだから。
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正直話が脱線した感が否めない…よくあることだけど似非シリアスなだけにこれは恥ずかしい。でもうpるそんな貧乏性
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