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寝るって言ったけどスマンあれ嘘だ
初ティスコーだけどあんまりカプ臭くない気がする
というか何言いたかったのかよく分からなくなってる気がする
初ティスコーだけどあんまりカプ臭くない気がする
というか何言いたかったのかよく分からなくなってる気がする
「やっぱ違うよな」
ぽつり、と不意に落とされた呟きを拾って、スコールは訝しげに主を見遣った。
呟きの出所、ティーダはスコールに負けず劣らずの顰め面でスコールを睨んでいる。
「…何が」
「オレとスコールっスよ!」
全然違うと言われて何のことかと考えてから、それが何がといった具体的なものではなく、単純な差異のことを指しているのだと気付いたのはすぐだった。そう思い至って、当たり前だろうと言おうとして、ずいとティーダの顔が眼前に現れたことで思わず言葉を飲み込んでしまう。
「だって歳は同じなのにスコールのが背高いし、クールだし、ブリッツやんないし、暗いし、足長いし、言いたいこと言わないし!」
「何言って…っ?」
とにかく色々言いたいことはあったが、これまた唐突に抱きつかれたことで結局また言葉を飲み込まされる。
離れろ、と振り上げられたスコールの拳を予想でもしていたのか、ティーダはさっと離れてはあっさりと拳を捕まえると、ぎゅうと両手で握りしめた。間近でじっと見つめれば、悔しそうながらも居心地の悪さからかスコールの目がわずかに泳ぐ。
「でもオレと違うからスコールなんだよな」
「…意味不明」
「だからスコールがオレと色んなところが違ってても、オレはそれでいいって思うんだ」
悪いと言われても困る、と皮肉交じりに言ってやろうかとも思ったが、ティーダが思いのほか真面目な表情を浮かべていたせいで、スコールは困惑気味に睨みつけることしか出来ない。
どうも、ティーダはスコールに何かを言わせようとは思っていないらしい。『言いたいことは言っちゃえよ』と言うくせに、肝心のティーダが言いたいことを言わせてくれないのではどうしようもないではないか。
「オレ、スコールのこと大好きっスよ」
「っ!?」
不意の告白に、スコールは不覚にも頬に朱を昇らせてしまう。
何度か言われているとはいえ、何度と言われて慣れることが出来るような言葉ではあるまい。
一瞬のそれから我に返れば、ティーダに向けられるのはきつい睨みだが、それも照れ混じりであるのが見て取れることでティーダが慌てることはない。
スコールも文句を言い連ねるなり突き飛ばすなりする選択もあるはずが、未だ出来ていないのはティーダの表情が真面目なままであるからに他ならなかった。彼の性格を称するとすれば天真爛漫という言葉がすぐ浮かぶほどであるが、スコールからすればうるさいほどの明るさとも言えてしまう。その表情も、大抵性格によく合った笑顔を浮かべているだけに、今の真面目なそれは珍しすぎて、そして思いのほか似合っていただけに、スコールの言葉を詰まらせていた。
「でも」
ティーダはふと眉を寄せると、少しだけ顔を俯かせた。
「一個だけ許せないんだ。スコールの、オレと違うところ」
何だよ、とだけ絞りだすように口にしてから、ティーダが答えるまでに少しの間があった。
その間スコールは、居心地の悪さと訝しさと照れの他に新たに覚えた不安に、寄せた眉を僅かに垂らしていた。
自分にはどうしようもないことだと分かっているのに、勝手なことだとも言ってしまえるのに、許せないと言われるのは恐ろしい。それがいつも明るくて、物怖じせずに向かってきてくれるティーダだからこそ余計に。
「スコールは…スコールのこと、嫌ってるだろ」
「え?」
言われたことが理解出来なくて、スコールは瞬いてから首を傾げた。
「俺が、俺を…?」
理解しようと復唱すれば、ティーダから小さな頷きが返ってくる。
言葉のまま取るならば、それはスコールが自己嫌悪していると言われているわけで。自己嫌悪、と言葉にしてみてから、眉根がきつく寄ったのを自覚する。
確かに自分のことを好きか嫌いかに分類するのなら、少なくとも好きではない。客観的に見ても自分は好かれる類の人間ではないだろう、とスコールは自身の人間性をそう評価している。
むしろ、好かれないように振る舞っているきらいすらあるのだから。他者に理解してもらおうだなんて、思わない。思いたくない。
それは自虐でもなんでもないのは確かだが、どうしてそういった思考であろうとしているのか、今のスコールには覚えがない。おそらく元の世界での記憶によるものだろうとは思うが、覚えていない以上はどうしようもない。
自己嫌悪していると言われてスコールが不愉快さを覚えたのは、自己嫌悪と言われたことより、ティーダにそうだと断定されたから。どうして分かろうとするのか、スコールには分からない。
「オレ、嫌なんスよ。スコールがスコールを嫌ってるの」
「俺が何を嫌おうと俺の勝手だ」
こんな返し方も、また他人を遠ざけるだろうことを知っている。こうすれば呆れたような溜め息だけを残して離れていってくれる、はずだった。
なのに、ティーダは怒ったように顔を顰めながら肩を掴んでくるのだ。
「オレは、嫌なの!」
「俺には関係ない」
「もう!」
むっとしたように頬を膨らませるくらいなら、なぜ未だにティーダは真正面から喰ってかかってくるのか。これが自分なら、とうに背を向けて去っているだろうに。
どうしたら諦めてくれるのか分からなくて、スコールは内心困惑しながらティーダに睨まれるがままとなっている。
「スコールが嫌われるのは嫌なんだよ、それがあんた自身でも!オレは、オレの好きなものみんなに好きになってもらいたい!」
そう叫ばれるように言われてから、そこでようやく、何を言ったところでティーダには諦める気など毛頭ないことを悟った。
どこまで理解出来ない思考回路をしているのか、先程から分からないことだらけだ。それでもどこまでも明確な理由が、それをあっさりと言ってしまえるティーダの気性が、スコールの困惑を溶かしてすとんと痛くないように胸に落とす。
諦めてくれないどうしようもなさに恐れるよりも笑ってしまいそうになってしまうのは、こちらが諦めてしまったからというよりは、臆面なく『好きだ』と言いながら向かってくるティーダに絆されているからなのだろうか。
「…押しつけがましいとは、思わないのか」
低い静かな声で冷静さを取り戻したか、ティーダは釣り上げた眦を緩め、熱くなった息を冷ますように吐くと小さく笑った。
「それくらいじゃないと、スコールは分かってくれないっしょ」
頑固だし鈍感だし、と言われてスコールが不服そうに眉を顰めるも、ティーダは笑みを深めるばかり。
いつもの明るく大きな笑顔まで、あと少し。そんな予感に、スコールは無意識に目を細める。
頑固なのはどちらだと、そう思っても内心でしか言わないのが自分なら、ティーダは正面切ってはっきりと言ってしまうのだろう。太陽のような笑顔も、自分にはないもので。
違いすぎて分からないからこそ、無条件に惹きつけられてしまうのかもしれない。
「ま、すぐにとは言わないけど。でも、スコールの良さをきっと分からせるっスよ!」
握った拳を太陽へ掲げながらの、ティーダの高らかな宣言に下らないと吐き捨てて首を振るも、そう言う口元は綻んでいる。それに気付いているのかいないのか、ティーダはスコールの言葉に怒ったように声を上げてみせながら、笑い混じりでぶつかるようにスコールに抱きついた。
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ウォルスコにするつもりだったけどうまくいかなくてティスコにしたらしっくりきた
というかここどこだ
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