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DFF中心の女性向け・腐注意ブログ
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スコールが猫舌だったら可愛いよねd(*´Д`*)b
猫っぽいスコールシリーズ?面白いなぁ








あつっ

仲間が揃っての夕食、和気あいあいとした雰囲気の中で、驚愕を含んだ小さな声はその発生源に絡んでいたバッツが耳聡く聞いて、声を上げた。
絡んでくるバッツをあしらう内に、うっかりフリオニールお手製のスープを冷ますのを忘れていて、熱々なまま口にしてしまった時のことだった。

「おっ!もしかしてスコール、猫舌?」

本人は意図したわけではないだろうが、その言葉は他の仲間の耳にも入り、各々の会話や食事を進める手まで止めてこちらに視線を向けてくる始末で。バッツの声にあるのは単純な興味で、からかいの色が無かったのが救い(というか、あったなら間違いなく拳を飛ばしていた)か、それでもスコールはつい眉根を寄せてしまった。
悪かったな、といつもの口癖を吐き出しついでに睨みつければ、バッツはきょとんとしてから笑いだした。一体何が楽しいのか全く分からん、とやや八つ当たりのような気持ちで睨みを強くしようが、バッツには当然効いていない。
曰く、なにも悪いことなど無いのに、ということだが、そんなことはスコールだって分かっている。ただそんな理由で今仲間たちに注目されていることが、単純に恥ずかしい。バッツとは違う側の隣にいるオニオンが、へぇーとでも言うような瞳で見上げてくるのだから、尚更だ。

「ちょっと意外かもね」
「でもスコールは猫っぽいしなー」

ある意味イメージ通りだというジタンの言葉に、他の、意外と言ったセシルまでが微笑み混じりで頷いたものだから、妙な恥ずかしさの過ぎたスコールは余計に機嫌を下降させてしまう。
再びバッツが絡んでくるのを更に強い睨みで退け、物言いたげなオニオンには何も返せず、内心で愚痴るばかりのスコールは、勇者が不思議そうな表情を浮かべていたのに気付かなかった。



「スコール、猫舌とは何だ?」

そんなことを唐突に問われて瞬いたスコールは、ああ、と夕食時のことを思い出した。
あのあと、結局いつもの三人にからかわれたりやら、熱々のスープを平気で口にするティナやクラウドに妙な悔しさを覚えたやら、最後までオニオンの視線は意外そうだったやら、フリオニールやセシルが微笑みを向けていたやらで、あんな居心地の悪さは出来れば思い出したくなかったのだが、今すぐには捨て置かせてはもらえないようだ。
誰よりも元の世界の記憶の損失が激しい勇者は、聴き慣れない単語などを度々尋ねてくることがあった。しかしこれまでは文明の差によるものや、他の仲間の世界の少ない記憶による単語が多かったが、猫舌もそれに当てはまるのだろうかと少々不思議に思いつつ、スコールは勇者の疑問に答えることにした。

「…あまり熱いものは食べられないんだ」
「それは病気か何かなのか?」

勇者の目に心配の色を見出したスコールは、やや慌てて口を開いた。

「いや、体質…だと思う。どっちにしろ熱すぎなければ問題ない」
「しかし不便ではないか?」

不便と言われればそうかもしれないし、そうでもないかもしれないし、とスコールは曖昧に頷く。と同時に、猫舌であるということが、そうでないものには分かり辛い感覚であったのを思い出す。
なるほど、単純に知らなかった単語だったのか、とそちらには納得してみたり。

「まぁ、気付かずに火傷することもあるが…それくらいだな」
「火傷?なら先程は大丈夫だったのか?」

そう言いつつ今にもポーションを取り出しそうな勇者を、またもや慌てて頷くことで止める。そうだった、この勇者、自分に対してはえらく心配性だったのだった。
咥内の火傷というものがいまいちぴんと来ないのか、それともスコールの言葉を信用しきれないのか、じぃと見つめてくる勇者にスコールは息を吐いて肩を竦めた。

「火傷といっても本当に大したものじゃない」

見れば納得するだろう、と少々赤くなってるだろう舌先を、勇者に見せてやったところで。ちゃんと確認しないと気が済まないのか、ぐっと顔を近付けてきたと思えば。

べろり

「………っ!??」
「…よく分からないな」

ぽつりと、やや眉を潜めて勇者が呟いた先で、スコールは顔を茹で蛸にして固まっていた。









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実際猫舌の身からするとあっついものを平気で食べられる人が結構羨ましかったりする
裏テーマは舌を舐める、という

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