DFF中心の女性向け・腐注意ブログ
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思いついたが吉日でものすごく久しぶりなSS 218ですがやっぱり1*8です
しかしメモステ逝ってからDdFFをまったくやっていないので、DdFF発のアクセサリとか全然分からないという いやいい加減買えって話なんですが……とりあえずはFFT終わらせてからで
しかしメモステ逝ってからDdFFをまったくやっていないので、DdFF発のアクセサリとか全然分からないという いやいい加減買えって話なんですが……とりあえずはFFT終わらせてからで
夕食を終え、就寝までの時間をテントの中で過ごしている中、勇者とスコールがアクセサリを挟んで何やら話し込んでいるのを眺めていた。聞いてみればなんてことない、どんな装備でどんな組み合わせが有効かといった内容だ。根から真面目なふたりのこと、話し合いも真剣そのもので、自分の武器の調整を行いながら口出しできるような雰囲気でもなかった。
そもそも、ふたりの間に割って入るつもりから毛頭なかった。実は武器の調整もほとんど終わってしまっていて、テントの幕越しに敵の気配もなければ、ふたりを眺めていることしかできないのだが、正直なところそれは本望でもあったのだ。
真剣な表情というのは、整った顔立ちも相まって、刺すように綺麗で。それもこんな間近で、並べて見られるのだから。こんな時でもなければ堪能できまいとばかりに、武器の調整を装うのも忘れて見つめてしまう。
「次は、アシスト重視で?」
「相手に合わせて戦法を変える必要もある。練習はしておいて損はないだろ」
「そうだな。となると、有効なものは――」
アクセサリを探す二人分の双眸が、目当てのものを見つけたと同時に、二人分の手が伸ばされる。あ、これは、と思いきや、スコールの手は引っ込み、結局それを拾い上げたのは勇者の手のみだった。面白いものが見られるかもしれない、などという少し邪な期待が打ち砕かれた先で、勇者の手のひらを間に、ふたりが再び話し始める。
「思うことは同じか。まぁ、アシストといったらそれは外せないよな」
「ああ。では、他に何を組み合わせようか」
「俺は……これかな」
少し考えて、スコールが取ったのはフェニックスの尾。それを見た勇者は頷くどころか、軽く眉根を寄せて厳しい表情を浮かべた。体力をぎりぎりのところでもたせるアクセサリとして重要だろうに、なぜ勇者は良い顔をしないのだろうか。不思議に思いながら眺めていると、同じく不思議そうな顔でスコールが勇者を覗きこんだ。
「なにか、まずいことでもあるのか?」
「いや……ただ、君がそれを持つと、どうも無茶をしてしまうようだからな」
「なっ」
一度瞬いてから、勇者以上にきっと眉を顰めて睨むような目つきになる。その表情は明らかに否定を表しているが、勇者の方にも引く気はないらしい。真剣な雰囲気が険悪な方向に行きすぎないか不安になりつつ、ふたりの動向を見守る。
「……そんなことない、してない」
「そんなことがあるだろう」
「ないって言ってるだろ」
「あるんだ。少なくとも、私にはそう見えた」
ぐ、とスコールが言葉に詰まる。勇者がどれほどスコールを見ているか、大事に思っているかをスコール自身が知っているからこそ、反論ができないのだろう。なにより勇者の言うことは、自分の感覚で以てしても、おおよそ同意できてしまう。スコールに限ったことではないが、どれほど大きなダメージを受けても一命が保証されてしまうために、どうしても怪我を顧みずに攻撃へ走ってしまうのだ。
「……でも、九死に一生ってこともある」
保証されるのは一度のみであり、一命を取り留めてから生き残れるかは別の話になる。しかし、一命の保証はこの世界ではひどく重要でもあって。だからこそ、勇者も“着けるな”とまでは言えないのだろう。そして、スコールの言葉に今度は勇者が考えこんでしまう。他人事でなく、難しい問題だ。強敵との戦闘が予想される時には、ほぼ全員が必需品としていただけに。勇者も自分も例外ではなかったから、スコールの言葉を否定することはできなかった。
「――なら、こうしようか」
しばらくの沈黙を挟んで、ようやく顔を上げた勇者は、不意にフェニックスの尾を握ったままの手を取った。尾に重ねるように、勇者が持っていたそれ――エンゲージリングを置き、スコールの手ごと大きな手で包み込む。頬に朱を走らせる余裕もないのか、呆気にとられたような表情でスコールが勇者を見上げた。
「フェニックスの尾は持っていて構わない。ただし、無茶をするようなら、呼べる時には私を呼んでくれ、すぐに駆けつけよう」
真正面で見つめられ、間近で真摯に囁かれ、手を固く握られたところで、ようやく照れを覚えるまでに我を取り戻したのか、目を見開いたスコールの顔がほのかに赤く染まる。唇を戦慄かせ、少しだけ泳がせていた目は、やがて勇者のそれに向けられて、そこまでしてようやくスコールは頷いた。それに安堵したのか、勇者の表情が緩むと同時に、ぴんと張っていた空気がたわむのを感じ取る。
ほっとしたのも束の間、ふと見れば、勇者の手がスコールの手を握ったままであることに気付いた。こちらは恥ずかしくなりつつも、緩んだ空気の安堵感に小さく笑みすら浮かべてしまっているが、当事者のスコールはそうはいかないらしい。
「おい……分かったって言ったんだから、離せよ」
「いや、少し惜しくてな」
「なんだよそれ、ちょ、この!」
握られた手をぶんぶんと振るも、勇者の手は一緒に振り回されるだけで外れる気配はない。羞恥と自棄のせいだろう、頬の赤みを増してスコールは再び勇者を睨み上げるが、何でもないことのように勇者は涼しい顔で受け流してしまう。
「っの、馬鹿力!」
「もしや、痛いか?」
「別に痛くはないけど……って、そういうことじゃない!」
はっとしたように勇者から問われて、素直に首を振ってしまってから、次にはその否定にさらに首を振る。ひどく可愛らしいものを見せられて、こちらの顔まで赤くさせられている一方で、勇者も思うところは同じなのか、目を細めて微笑みを浮かべる横顔が目に入って、これまた頬が熱くなる。本当に、スコールの前では自重しないひとだ。困りはしないが、むしろ眼福にも値するが、いささか心臓に悪い。
「スコール、落ち着きなさい。きりも良いところで、片付けようか」
ようやく勇者が手を離せば、スコールはぱっと守るように手を己の方へと引っ込めた。
「誰のせいだと……その前に、水、持って来い」
あんたのせいで疲れた、と睨みだけは止めないまま命じれば、勇者は「了解」とひとつ笑みを零してから、幕を上げて外へと出て行った。
熱くなって痒くなった頬を掻きつつ、自分もと武器を片付けていると、不意にスコールから声がかかった。
「……フリオニール」
「え、わっ!? ……な、なんだ?」
予想以上に近かった顔に驚いてから、しっと人差し指を立てられて、その所作に心臓をひとつ跳ねさせつつ問いかける。すると、スコールは少しテントの外を伺うような素振りを見せてから、そっと耳打ちするように話しかけてきた。
「そ、その……あんたは……あい、つの、……と……き……」
「え、え?」
「っあ、んたは! あいつのこと……すき、なのか?」
「…………え?」
ぽかん、と間抜けに口を開けて、スコールに問われた内容をもう一度理解しようとする。いや、どう考えても、自分が勇者のことを好きなのかどうかと聞かれている、としか解釈できないのだが。
確かに好きか嫌いかで言われれば圧倒的に好きに傾くが、自分の場合はスコールに対しても同じ答えになるし、なにより、スコールが勇者に向けているものと自分が向けているものは微妙に異なっている。それをすべて口に出すことができれば、スコールを安心させてあげられただろうが、生憎とこの時の自分は、答えが分かり切っているはずの問いを返すことしかできなかった。
「えっと……あいつって、あのひとのことか?」
「他に誰がいるんだよ。それで……その」
うろうろと勇者に手を握られた時以上に目を泳がせつつ、スコールはその頬を徐々に赤く染めていく。今日はずいぶん赤くしてばかりだな、暑くないんだろうか、などと現実逃避にも似た呑気さで見下ろしていると、やっと決心がついたのか、俯いていた面が上がった。
「――その。あんたが、そうだと、困るんだ、あいつは、俺のだから」
蒼い眸を潤ませ、それこそ困ったように眉根を寄せながら、切れ切れな言葉で必死に訴えてくるスコール。うっかり言葉を失ったまま、変な笑顔を浮かべた赤い顔で固まっているのをどう思ったのか。さらに言い募ろうとしたところで、勇者の気配がテントに近づいてきた。それに気付いたスコールが、慌てて離れて毛布を取り、それで頭のてっぺんまで覆ってしまったと同時に、テントの幕が上がって水を手にした勇者が入ってくる。
「水瓶が空になっていたから、少し遅くなってしまったが……どうした?」
勇者が自分とスコールの入った毛布の塊を見比べ、首を傾げる。おそらく、スコールは顔の熱さで毛布から出られないのだろう。自分も曖昧な笑顔を浮かべることしかできていないが、ここはフォローしてやらねばと思い、あまり回らない頭で言い訳を考えた。
「え、ええと、すすスコール、腹が痛いって……あああの俺片付け手ちだま」
「なに?」
「ね、眠いだけだ!」
「そう頭痛がするからって!」
「だから、眠いだけって!」
「君たち、少し落ち着きなさい。それで、スコール」
小さな溜め息を吐いた勇者にたしなめられ、静かになった自分とスコールを確認してから、勇者が毛布の塊に呼びかけると、そろそろと少しだけ赤味の治まった顔が覗いた。その額に指先を当てて、勇者は再び首を傾げる。
「熱、とは少し違うか?」
照れたようにも、ふてくされたようにも見える表情のスコールには、抵抗する気も無いようだ。落ち着きを取り戻しきれていない自分がこの場にいては、逆に話をややこしくしてしまうかもしれない。勇者からの誤解は、なによりスコールが避けたいところだろう。防寒用のマントと剣を一本携えて立ち上がれば、ふたりの視線がこちらへ向けられた。
「俺が先に見張りに立ちます。それと……さっきの、スコールが心配することないからな」
未だ口元を毛布に隠したままの顔が小さく頷くのに苦笑してから、勇者の不思議そうな眼差しだけ背に受けつつ、テントを出た。何があったかなど、きちんと話すことさえできれば、それは勇者を怒らせるどころか喜ばせるだけでしかないはずなのだ。そうすれば、言いだしておきながら放棄してしまった片付けの手伝いなど不要だろう。
それにしても、と夜風に頬を冷やしながら考える。どうしてスコールは、自分に対してあんな疑いを抱いたのだろうか?
――翌日。
「……フリオニール、少し訊きたいことがあるのだが」
「なんですか?」
「君は、スコールを好いているのか?」
「……ええと……何で?」
「君は……他の者より、スコールを“見て”いるだろう」
「…………そ、そういうことだったのか……!」
「?」
(ふ、ふたりにバレてたのか! だからスコールにも……)
「フリオニール?」
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紛うことなきバレバレでした
スコールに「あいつは俺のもの」と言わせたくて
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