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DFF中心の女性向け・腐注意ブログ
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クリスマスなのでこんなパロディ
・神父→天使
・天使は恋愛感情を得ることはないので片想い
・片想いとも信望とも
・パロなので呼び名はライト





 かたん、と窓枠が小さく音を立てたのに、ライトは顔を上げた。深々と雪が降る夜中、わざわざ町はずれの小さな教会へ足を運ぶ者がいるとは考えにくい。しかし物音は明らかに人為的で、ライトにはその正体への確信もあった。
 心なしか頬を緩ませながら、音源であった窓を静かに開けた。そこに立っていたのは、雪と見紛う白の翼。
「来たか、スコール。入っておいで」
「言われなくてもそうする」
 スコールと呼ばれた翼を持つ少年は、そうぶっきらぼうに返すと、更に開けた窓からするりと中へ体を滑り込ませる。窓を開けていた時間はわずかながら、その間でも結構な量の雪が入り込んでいた。
 雪を払ってから窓を閉め切ったライトが振り向けば、スコールは暖炉の前に立って翼を震わせていた。純白の翼から雪が落ちる様に一瞬見惚れて、すぐに我に返る。
「何か温かいものでも持ってこようか。ホットミルクがあったはずだ」
 そうライトがキッチンのあたりを見ながら呟けば、眉間にしわを寄せてスコールが睨みつけてきた。
「俺は子供じゃない。そもそも飲食が必要ないことは知ってるだろ」
「必要がないだけで、できないわけではないだろう? 体を冷やして良いことはあるまい」
「問題ない、いらない」
 ホットミルクは彼にとっては子供の飲み物なのだろうか。声音に拗ねたような色を聞き取って、ライトが内心首を傾げつつ反論しても、なかなか素直に頷いてくれそうにない。
 どうやら今日は、ずいぶんと機嫌が悪いようだ。苦笑混じりに小さく溜め息を吐いてから、ライトは妥協案として傍にあった――事前に用意していたのだが――毛布を差し出した。
「分かった。だが、暖を取るくらいはしてもいいだろう。鼻が赤くなっている」
「……誰のせいだと思ってるんだ」
 胡乱気に見上げてくるのを見ないふりして、差し出したはずの毛布でさっさとスコールの体を覆ってしまう。その態度が癪に触ったというよりは、やはり拗ねているとしか思えない表情で、スコールは毛布に抵抗はしなかった。
「普段はしっかり神様神様祈ってるくせに。そんなだから、たまに俺が呼ばれても笑顔で送り出される……こんな雪の日に。どこかの神父様がもっと不真面目だったら、来なくて済むのにな」
「嫌々来ているのか?」
 そうライトが尋ねると、スコールはちらりとライトの首から下がったクロスを見て、すぐに視線を逸らしてしまった。
「……別に。任務だからな」
 暖を取った所為か、または別の理由によるものか、その頬がほのかに赤らんで見える。長い睫がわずかに震えているのを見るに、外した視線は泳いでいるのだろう。クロスを見た理由も、頬が赤らむ理由も、ここで視線を泳がせた理由も、ライトにはよく分からない。
 それでも、スコールの返答に険が混ざっていないことに、ライトは内心安堵する。“任務”の単語を出したのも、おそらくは彼の照れ隠しだろう。本当に嫌々であれば、人間の手で毛布に包まされるなど、プライドの高いスコールが許すはずがない。
「任務か。願う者のところへ祝福を下すことだったな」
「あんたの場合はなぜか指名付きだけどな」
 溜め息を吐いたところで、スコールの機嫌は少々落ち着いたらしい。不意に思い出したことがあるのか、そういえば、と呟いてから見上げてくるその表情は、今度は幼いという印象しか与えなかった。
「前にも言ったけど、あんたくらい敬虔だったら、俺より上位のやつを降ろせるぞ? 神もあんたのこと気に入ってるみたいだし、呼んだら来るかも……」
「これも前に言ったが。私は、君がいいんだ」
「……やっぱり、よく分からないな」
 不思議そうにしながらも、それ以上の追及をするつもりはスコールにもないのか、毛布を持ったまま長椅子へ座ろうとして、ふと立ち止まった。忘れてた、と口にしてからライトへ向き直る。それに心得たライトは、スコールの前に跪いた。
 スコールが毛布を落とせば、背で純白の羽が広がる。神聖なその様相を見つめてから、ライトは瞼を降ろした。
「――貴方に祝福のあらんことを」
 羽の落ちるような口付けが額に落とされる。吐息が触れても熱の篭ることのないそれは、人間同士が交わすものとははるかに意味が異なるが、だからこそ、どこまでも神聖なものだった。
 静かに目を開けて面を上げれば、ちょうどスコールが息を吐いたところだった。どこか苦笑混じりに見えるそれに、ライトは首を傾げる。
「この調子だと、来年も俺がやらされそうだな」
「そのつもりだ。私にとっての祝福は、君だからな」
「なんだよそれ。それじゃそろそろ帰るけど……やっぱり、ホットミルク、飲んでく」
「そうしてくれ」
 言い出したスコールが窓の外を見れば、すっかり吹雪いてしまっていた。少しの逡巡を挟んで続けられた言葉に、吹雪を理由に引き留めようと思っていたライトは嬉しく思いながら頷いた。
 どうやら、今年の祝福はもう少し続くらしい。

「そういえば夕食も少し余っているが、食べていくか?」
「いや、それは……その……遠慮する……」
「……前よりは良くなっていると思うんだが……(そんなに酷かったのだろうか……)」









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ライトさんの祈り(ご指名)により専属天使にさせられてるスコール
ライトさんは敬虔なので神様(コスモス)もそうさせてあげているとかなんとか
ちなみにクリスマス以外にも何度か来させられてます

恋愛感情は無くてもしっかり懐いてるので、ライトさんが神様ばかり信仰するのがなんとなく悔しいスコールでした

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