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普通に寝オチてました 間に合いそうだったのにorz
そんなわけで短めSSS、ですが とりあえず無駄に甘いのでご注意です
早い話がキスしてるだけ
そんなわけで短めSSS、ですが とりあえず無駄に甘いのでご注意です
早い話がキスしてるだけ
口付けの余韻に浸る間もなく、やわらかく唇を食まれる。追い立ててくるかのようで劣情を匂わせない、その矛盾したような行為は、無闇やたらと体の熱を上げるわけでもないのに、思考を鈍らせていく。
視界いっぱいには薄氷と水の色、そしてあたたかい光。
気持ちいい、と思った。
腰を緩く捕らえる腕も、後頭部を支える大きな手も、触れ合う唇も、戯れにつつく舌先も。部屋の中でふたりきり、そのベッドの上で彼に抱き締められる。まるでおあつらえ向きとも言えてしまえそうな状況だろうに、お互い衣服は纏ったままで、手を忍ばせることもない。
それでも、心地いいと思った。
「…くすぐったい」
気まぐれに掴んだ髪をぐいと引っ張り、そっと離された唇で軽く弧を描きながら囁くと、彼はぱちりと瞬いて小さく首を傾げた。何が、とでも言いたそうな視線の前で、立てた指先で自分の唇を指してみせる。そこでようやく、ああ、と納得したような頷きと、苦笑じみた笑みが返ってきた。
「すまない。あまりに、甘かったものだから」
「甘い…?」
立てたままの指先で唇をなぞりながら、はて、と思い返してみる。確かに、昨日は手に入れた甘い果実を食したが、そんな甘味が唇や舌に残っているはずがない。彼が密かに甘いものを好んでいることは承知しているが、甘くないものまで甘いと錯覚するほどでもあるまい。
よく分からないと正直に言えば、彼はそっと目をすがめた。
「採ってくる果実や、皆の作ってくれる菓子とは違う。それでも、君に口付けるたび、甘いと思ってしまう」
「…俺は菓子じゃないからな」
「そうだな」
甘味とはまた別なのだと、そして理由は分からないと、そう彼自身の言葉で聞かされて、曖昧な納得のまま返せば苦味の消えた笑みで頷かれた。
思えば、彼が唇を食むのは、甘味を食すのと同じ感覚だったのかもしれない。ことりと彼の肩口に頭を預けながら、不意にそんなことを考える。それは、自分は菓子と同等の扱いをされていたのだと、そんな考えにも至ってしまえるのに、それも悪くないと思ってしまう。甘いと言われるのは不思議でも、決して不快ではなかったのだ。もともと、彼が甘いものをどこか嬉しそうに食す姿を見るのは、好きだった。
高いはずのプライドが文句付けてくる様子もないことに自分で呆れつつ、その間も髪に落ちてくる口付けが妙にくすぐったくて、小さく笑い声を漏らしてしまう。やっと肩口から顔を上げて、両手で白い頬を包みながら口を開いた。
「あんた限定なら、菓子でもいいかもな」
身も心もどろどろに溶かされて、触れ合った先から流れ込んで、一体になれるなら。ただし、それは、どんな菓子よりも甘いけれど。
胸焼けさせてやる、と冗談のように付け加えても、彼にとっては魅力的な提案であったらしい。
「…私限定、か。私だけの、」
スコール、と。確かめるように、嬉しそうに、呟いて。
より強く抱き寄せられながら囁いてくれる、その吐息は脳髄を痺れさせ、思考を奪っていく。近付いた薄氷と触れた唇にすべて溶かされる。劣情を滲ませないのに、気持ちよさと心地よさが体を駆け抜けて、震わせていく。
そして、不意に。これが“甘い”ということなのかと、口付けのさなかに思った。
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無料配布に載せたSSSとちょっと被ったかも あれはここまで甘くなかったですが
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