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DFF中心の女性向け・腐注意ブログ
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計画停電の前にうp
すっかり相談役なじたんぬ ウォルスコ前提ですがスコールほとんど出ません 時期的にはCP成立直後くらい
ウォルさんがなんかブレてるというか、妙に自信なさげですが…たまには不安げになったっていいじゃないか人間だもの! 的な感じで
そしてワードで打つとgdgd書いてしまう悪癖…

そういやWライトの呼称 うちはウォルさんだからWOLは問題ないとして、現パロが混同しかねんのですが…現パロ時はライトニングさんを本名で呼べばいいかな
まぁまだDdFFキャラをSSSに登場させる予定(ネタ)がないわけだが もうちょいキャラが固まったらキャラ設定ページに付け足しますん








「…スコールの、笑顔?」

思わずまじまじと覗き込んでしまった先で、ウォーリア・オブ・ライト―――我らがリーダーは、至極まじめないつもの表情で頷いた。
勇者から問いかけられる、それだけのことで物凄く戸惑ってしまったとして、誰が責められようか。それも“スコールの笑顔を見るにはどうすればいいか”、だなんて。ちなみに今は、勇者と組んでの見張り中である。他の仲間たちは皆コテージへ引っ込んでいるため、誰が聞いても戸惑うだろう問いは、自分が聞くのみに留まった。

「君とバッツは、よくスコールと共にいるだろう? それで、彼の笑顔を見る機会も多いかと思ってな」
「あー、そういうことか」

確かに、クリスタルを手に入れる前に共に行動していたためか、他の仲間たちと合流してからも三人でいる機会は少なくない。とはいっても、少し前に勇者とスコールが恋仲になってからは、それとなく譲るというか、二人で過ごせるように差し向けたりしていたため、自分とバッツがスコールと絡む機会は相対的に減っていたが。
それなのに、笑顔が見たいとは。それはむしろ、自分たちよりも勇者の方が目にする機会が多いはずだろうに。

「まぁ、確かにスコールのやつ、全っ然笑ってくれねーけど…リーダーの前でもそうなのか?」

そう尋ねてみれば、僅かに俯き外れた視線。これは、口籠っているというのか、あのリーダーが。
失礼とは思いつつ内心驚いている内に、視線は戻ってきていた。しかしその無表情には、どこか困ったような色が浮かんでいる。

「あまり、な。…私のわがままだとは、分かっているのだが。高望みが過ぎるとも」
「や、わがままとか高望みとかないって! でも、確かにスコールの笑顔とか貴重モンだよなぁ。オレらだってこう、ほんのちょっとだけ苦笑したのとか、そんなのしか見たコトねぇもん」
「…そうか」

勇者が悄然とする様子に更に驚かされつつ、見慣れないせいか妙に慌てて返してしまう。スコールの笑顔の希少さに同意して、自分の指で片方の口端だけを少しだけ上げてみせても、勇者の表情は変わらない。
笑顔の希少さなら、無表情がデフォルトの勇者様も同じとはいえ、それはまた別の話だろう。それに、ふたりでいる時のふたりの様子など知りはしないが、スコールのことで悩んでいるらしい勇者は、自分にも分かるほど感情が漏れている。きっと、ふたりきりでスコールを前にした時には、いつもよりは分かりやすい表情でいるだろうとは、なんとなく予想できた。ただし、勇者がそうだとしても、スコールにも当てはまるとは限らないわけで、それが勇者の不満に繋がっているのだろう。
と、ふと疑問に思う事があった。そもそもこれは、“不満”なのだろうか?

「えっと、それって…リーダーはスコールに不満があるってことか?」
「不満では…!」

はっとした勇者が、咄嗟に上げた声を詰まらせるのをじっと見つめる。その先で、自分を落ちつかせるように薄青い双眸が一度閉じられて、ゆっくりと開かれた。

「…私の所為なのではないかと、考えてしまってな。私には、君たちのように彼を楽しませたりはできない」
「なるほどね…」

つまり不安に思っているということか、とは口に出さず、納得したと頷くのみに留めておく。
自分たちのようになりたいというわけではないのだろう。“できない”と口にする勇者の表情は沈んでいても、そこに諦めの色は見えない。たとえ勇者が自分たちのようになったとして、スコールを喜ばせるとは思えないし、それは勇者自身も分かっているはずだ。だからこそ、勇者は己の気性がスコールを身構えさせて、あるいは怖がらせているのではないかと、懸念してしまっているのだろう。
ここまで聞いてみてまず思ったのは、勿体ないということだった。そんな懸念は杞憂だと、勇者とは違う視点で長くスコールを見てきた自分は思うのだが、その確信を勇者に求めるのは難しくもある。ならば、とひとつ頷いて、口を開いた。

「あいつ、オレたちが馬鹿やったって、そうそう笑ってくれないぜ。それに、楽しませるとかそういうのじゃないと思うんだ」

自分たちと勇者がそれぞれスコールに求めるものと同じように、スコールが自分たちに求めるものと勇者に求めるものは違うだろう。だから、自分が勇者にアドバイスを与えることはできない。それでも、勇者が不安を除いてスコールと向き合うための手伝いくらいはできるのだと、使命感めいた思いで言葉を続けた。

「それに、リーダーはオレたちよりずっとたくさんの表情を見てるはずだ。笑顔じゃなくたって、スコールがリーダーのことちゃんと好きだっていうのは分かるんじゃねーかな…って、リーダーも分かってると思うけどさ」
「ああ…」

どうして自分がそこまで断言するのか、勇者は不思議に思っているかもしれないが、少なくとも間違いではないらしく、返ってきたのは同意だけだった。
諭すような言い方はしたが、スコールとはクリスタルを得る前から共にいた身として、勇者の気持ちは痛いほど分かるのだ。いつも仏頂面のスコールが自分から笑顔を見せてくれたなら、彼が心安らかなのだと認めやすいかもしれない。心を許されているのだと、安心できるだろう。そして今や自分たちよりもスコールの心に近いはずの勇者は、彼の少ない表情から感情を認める術などとうに得ているだろうが、それが未だに笑顔を見られないという現状に、逆に焦らされているのかもしれない。
それからしばしの沈黙が落ちて、その間勇者は目を伏せて何事か思案しているようだった。こちらも黙していると、やがて勇者は口を開いた。

「やはり、待つべきなのだろうな」

自分に話して、もう一度考えてみたことで少し落ちついたのか、どこか歯切れの悪かった口調が元に戻っていた。自身が焦っているのだと自覚したのだろう、その言葉は己に言い聞かせているようにも聞こえた。

「そうなるかな。でも…なんなら、リーダーがその分笑ってみるとか、どうよ?」
「え?」

勇者の結論には同意するため、一度頷いてみせてから、間を開けて駄目押しとばかりに代案を出してみれば、短い戸惑いの声が上がった。
ぱちりと瞬いた勇者へ、にっと笑いかける。自分たちが見せるこの笑顔と勇者が見せる笑顔は、スコールにとってまったく違うものになることに、勇者は気付けるだろうか。

「オレが思うに、あいつ恥ずかしがってたり、ちょっと怖がったりしてるだけなんじゃねーかな。だからあんたが笑ってくれればさ、あいつも安心して笑ってくれると思うんだ」

スコールを前にした勇者なら、決して無理な話ではないと確信できる。そして、こうして言葉にしたことで落ちついてくれさえすれば、自分たちが堅物と揶揄する勇者にも、自然に成すことのできる方法であるのだと、自信を持って言うことすらできる。互いを相手に身構える必要がないのは、勇者もスコールも同じはずなのだ。

「もちろん、無理して笑うことはないけどな。あんたが焦っちゃあ、怖がっちゃダメなんだ」
「……そうか。そうだったな」

どうやら、勇者自身で答えを出したらしい。頷いてから上げられた表情は、いつもの凛としたそれだった。これなら、もう自分が言うことはないだろう。
そう安堵の息が小さく漏れた時に、コテージの方からクラウドがやってくるのが見えた。まだ遠いクラウドに手を振るだけで合図する隣で、勇者が立ち上がる。

「交替の時間かぁ。強敵だけど、頑張れよ!」
「ああ。ありがとう、ジタン」

そう礼の言葉と共に勇者が零したのは、小さいけれどはっきりそれと分かる微笑みで。

「…オレ、ある意味スコールに酷なアドバイスしちまったかも」

初めて目にした勇者の微笑みの破壊力に、思わず漏らしてしまった呟きが聞こえたのか、勇者とすれ違ってきたクラウドが不思議そうな顔をする。適当に誤魔化しつつ、スコールは今後あれ以上の破壊力のソレを見せられてしまう可能性があるのだと思い当たってしまえば、羨ましさを通り越して哀れみすら覚えてしまいそうだった。
今後、彼の心臓が破裂しないことだけを祈ろう。





そんな相談があった、翌日のこと。

「―――ジタン」
「お、スコール。どした?」
「その……あいつが、笑ったんだ。いや、今までもちょっとは笑ってくれてたけど、この前のは、なんというか…違ったんだ」
「うんうん」
「そうしたら俺、息できなくなって、あいつに心配させてしまったんだが…俺はどこか、おかしいのか?」
「あー…そりゃあ、たぶん正常な反応だぜ」

うっかり思い出したのか耳まで赤くしながら、心底困ったように尋ねてくるスコールに苦笑しつつ、慣れるまで頑張れ、と心の中だけで呟いた。









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じたんぬは今までもスコールからはウォルさん絡みで色んな相談受けてたりしたらいいと思う

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