DFF中心の女性向け・腐注意ブログ
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スコ誕!現パロ設定にするとウォルスコ以外の秩序陣が出せないので無理矢理DFF世界です いや、単に現パロの設定をちゃんと作ってないからいけないんだけど
絵にすると時間かかるのでSSで 相変わらずの書き殴りクオリティですが祝う気持ちはある!
と、いうわけで、スコール誕生日おめでとうっ!小6に一目ぼれしておきながらなぜかハマったのがDFFからだけどそれでも大好きだ!
ウォルとお幸せにd(*´Д`*)b(なんか違う
前半はそれなりオール、後半からウォルスコすなわちバカップルのターンです
煮えたぎった頭で書いたので話の飛翔っぷりとか甘臭っぷりが色々アレですがなんというかいつものことということでいつものとおりよろしくおねがいします
絵にすると時間かかるのでSSで 相変わらずの書き殴りクオリティですが祝う気持ちはある!
と、いうわけで、スコール誕生日おめでとうっ!小6に一目ぼれしておきながらなぜかハマったのがDFFからだけどそれでも大好きだ!
ウォルとお幸せにd(*´Д`*)b(なんか違う
前半はそれなりオール、後半からウォルスコすなわちバカップルのターンです
煮えたぎった頭で書いたので話の飛翔っぷりとか甘臭っぷりが色々アレですがなんというかいつものことということでいつものとおりよろしくおねがいします
出た場所は、とてつもなく大きな時計台が鎮座する世界だった。その盤面は身の丈では足らず、そこらに放棄されている小型飛行船を重ねてようやくはみ出すだろう、というほどの大きさで、先程カオス神殿から抜けてきた一行の視線を真っ先に集めていた。
「でっ…かいなぁー!」
「オレ、こんなでっかいの初めて見た!」
「僕も!」
「まだ動いてるのね」
ティナが指した先では秒針がかちかちと音を立てながら動いていて、やがてそれが“0”に重なった時、ちょうど午後七時を示した時計は機械音を辺りへ響かせ始めた。
時計盤に比べて大きすぎない程度の音を聞き終えてから、油断なく辺りを見回していた勇者が皆を集めて口を開いた。
「敵の気配はない。本日はこの世界で休むとしよう」
聞くや否や、やった!と諸手を挙げて喜ぶ者数名、ほっと息を吐く者数名。なにせ今日は、思い出すのも嫌になるようなイミテーションの大群を相手取ったのだ。加えて時計が指す通りの夜、そして誰にも見覚えのない世界。疲弊した体で無闇に動くのは得策ではない、というのが勇者の考えで、それに反対する者も存在しなかった。
さて、どこか休める場所は、とはりきって探索していたジタンが見付けたのは、小さな町だった。例に漏れず人の気配は皆無で、その一方で生活感ばかりが残る奇妙さは、とうに慣れてしまってもはや言及するまでもないことだった。
「食べ物とか結構あるみたいだ」
「今日はちょっと贅沢できそうだね」
住む者のいない民家を覗いてからのフリオニールの報告に、笑んで返したセシルの言葉は皆を喜ばせるもので。それと同時に、本日の夕食がいつもより豪勢になることが決まった。
十人でも入れるような広さの民家を選んで、各々が好きなようにくつろぎ始めたところで、物珍しそうに室内を眺めていたティーダが、テーブルの上のあるものに目を留めた。
「あ、時計だ!デジタルなんて珍しいっスねー」
「これが時計なの?」
「俺やティーダ、スコールの世界にはこういう時計もあるんだ」
クラウドの説明に、集まっていたティナやバッツたちがへぇぇとばかりにデジタル時計を見つめた。
こういうところで、元々は世界が違う仲間であることを思い知らされるな。そう、『デジタルって何?』とティーダを質問責めにしている仲間たちを眺めながら、スコールはぼんやり思う。
「これ、日にちも分かるみたいだ」
「ホント?」
うまく答えられない質問に冷や汗を流しまくるティーダをよそに、時計を弄っていたクラウドが呟いたところで、オニオンが反応する。基本的に日にちの感覚が皆無である世界ばかりで、時間の流れすら曖昧なのだ。このつぎはぎの世界では、昼夜すら当てにならない。そんな状態が続くのは正直辛いものがあって、それは口にはしないものの皆同じであったからこそ、オニオン以外の、セシルや勇者ですら、クラウドの言葉に驚きの目を向けていた。
「何月?何日なんだ!?」
「ちょっと待て、って…よし、出た。今日は…8月23日…」
「8月か!そっかぁ、じゃあ夏なんだな…ん?」
日にちを知って嬉しそうなティーダが、何か引っかかったように言葉を止める。教えられた日時に、引っかかったのはスコールも同様で、軽く眉を顰めた。
その日は、なにかあったような気がする。それも、自分に関した。
そうスコールが首をひねりながら考えている内に、どうやら先に答えを思い出したらしいティーダが、あっと声を上げた。
「それって、スコールの誕生日じゃないっスか!!」
はた、と。ああ、そういえば以前ティーダに誕生日聞かれたっけ、と。
指されたスコールが自身の誕生日をしっかり思い出すより先に、走ってきたバッツとジタンに飛びつかれた。
「誕生日ってマジかよスコール!」
「すっげー!」
「ま、マジはマジだが何が凄いんだ!重い、離れろ!」
「なんかよくわかんないけどすげーって!」
「意味不明、うざい!」
スコールがティーダを加えた三人にもみくちゃにされている一方で、興奮した面持ちのティナとオニオンが、キッチンに立つフリオニールの元へ向かう。
「フリオニール、今日スコールが誕生日なんだって!」
「ごちそう作らなきゃ!」
「聞こえてるよ。もちろん、腕によりをかけて作るからな!」
嬉しそうに返すフリオニールと、喜ぶティナとオニオン。それが見えないほど三人に埋もれたスコール、をセシルはただ笑みながら眺めている。勇者は小さく息を吐きつつ、器用に三人の首根っこを掴み上げて、三人の下からスコールを救出した。すごいなぁ、とセシルの楽しげな感嘆が聞こえてきた。
まるで獣のような扱いだというのに、三人は未だにやにやと笑っている。すっかり乱れてしまった髪や服を整えながら、スコールが立ち上がる頃には、三人の矛先は勇者へ向かっていた。
「リーダーも頑張れよ!」
「ウォルが重要なんだからな!」
「主役はスコールだけど、ウォルもなんスから!」
(こいつら…!)
三人が何を言いたいのか、スコールには嫌というほど分かってしまう。一体、気を使われていると解釈して喜べばいいのか、からかわれていると思って怒ればいいのか分からない。
勇者といえば、意味を分かっているのかいないのか、三人にまくしたてられてきょとんとしていた。そのせいで、スコールは余計な気恥かしささえ覚えて、頭を抱えてしまう。
「おーい、料理出来る奴は手伝ってくれ!あ、スコールはいいからな!」
「了解了解、行こうぜジタン!」
「おう!美味いの作るから楽しみにしてろよー!」
バッツとジタンが勇者の手から抜け出てフリオニールの元へ向かい、同じように抜け出したティーダはセシルとともに食材集めのために家を出て行った。ティナとオニオンとクラウドはテーブルの準備を始め、そうして残ったのは勇者とスコールのみ。
ある意味取り残された形で、二人の間に微妙な沈黙が流れる。皆が各々の仕事に取り掛かっている中、主役と言われたスコールは仕方ないとして、勇者の方はどうしたものか困ってしまう。どうも、何もするなと無言で言われているようで、そんな空気を何となく察してしまった以上、何かしようにも出来ない。
別段勇者が足手まといだとかそういう意味ではなく、スコールのそばにいるのが一番の役目だ、というのが勇者とスコール以外の皆の総意であった訳だが。
とりあえず勇者が隣に立って壁にもたれたところで、スコールがちらりと上目に見上げながら口を開いた。
「…誕生日って概念は、あるのか」
「ああ。ただ、このような祝い事だったかは覚えていない」
「そうか…」
視線を戻した先には、まるで自分のことのように楽しそうな仲間たちが、あくせくと動いている。確かに、あの中に勇者が混じっているのは、いまいち想像出来ない。
誕生日なんてなにがおめでたいのか、とスコールは思っていた。それは、おそらく元の世界でもそうだったのだと思う。だからこそ自身の誕生日と言われてもいまいち実感は湧かないし、自分がそんなだから、たとえ勇者がいつも通りの無表情で、特別何か言わなかったとしても、何も思わない。思わない、はずだ。
(あいつらが無闇に騒ぐからだ)
だから、妙に気になってしまうんだ。あいつらが、仲間たちが、こうして祝おうとするから。だから。
ふる、とスコールは内心首を振ると、壁から離れようとする。その前に、勇者に呼びとめられて振り向けば、くしゃりと髪を撫ぜられた。
「覚えてはいないが、分かってはいる」
え、と動きを止めたスコールの前をすり抜け、勇者は割り当てられた部屋へと入っていってしまった。兜こそ外していたが、鎧を纏ったままでは夕食には不似合いであるから、着替えるつもりなのだろう。
主にバッツやジタンによって、当然のように勇者と同室にされてしまったスコールであったが、今のスコールには勇者を追って部屋に入ることは出来なかった。というのも、勇者が口端を上げていたのを垣間見たせいで、頬が熱くなっているのを自覚していたからだった。
その日の夕食は、フリオニールの宣言通りのものに出来あがっていた。
豪勢な食事に加えて、ケーキまで作られていて、テーブルは集められた花によって飾り付けられて。この日ばかりは咎める者がいないおかげで、いつもの賑やかし組が思いっきり騒がしくしながら、スコールはまたもやもみくちゃにされていた。
そんな夕食では、気が休まるはずもなく。プレゼントを用意出来なかったことを残念がられたが、それはそれで余計に騒がれると思うと、無かったのが逆にありがたい。
ようやく解放されて部屋に引っ込んだスコールは、ベッドに座りこんで息を吐いた。疲れた、と遠慮なく伝える様子に、一緒に入ってきた勇者は小さく苦笑する。
「大丈夫か」
「…別に」
隣に座ってきた勇者に髪を撫でられながら、スコールはそっけなく答える。それに気分を害すこともなく、ぽんぽんと軽く頭を叩いていた勇者は、無言のままスコールが立ち上がり、腿を跨いで抱きついてきたのに、軽く目を見張った。
「どうした?」
問いかけながら、髪に顔を埋めてくるスコールの背中を撫でてやれば、腕の中の体は力を抜いたようだった。どうも勇者が思うより疲弊してしまっているようで、あの三人のスコールへの構いっぷりを思い返せば、それも仕方ないだろう。
とはいえ、こう甘えてくるのも珍しいな、とも思いつつ。触れる体温がいつもより温かく感じるあたり、照れてはいるようだが。
「実感、湧かなかったんだ」
「今は?」
「思い知らされた。嫌ってほどな」
苦々しいようで、照れ隠しなのを重々承知している勇者には、スコールの言葉にも苦味を消して微笑むしかない。
でも、と呟いてから、グローブを外した白い手が勇者の服を緩く掴んできて、続きを待てばスコールは恥ずかしそうに体を心なしか縮込ませた。
「……足りない」
おめでとう、おめでとう!
夕食の席で何度も向けられた言葉が、鮮やかに頭の中を流れる。飾られた花は綺麗だったし、食事はとてもおいしかった。仲間たちの言葉が、感情が、その心が、痛いほど伝わって、今のことのように思い出せる。
それでも何かが、まだ何かが欠けている。そしてそれが何か、スコールにはなんとなく分かっている。
本当は言葉にするのも躊躇するものを、つい零してしまったのは、結局期待してしまっているからに他ならず。
分かっていると言った、それを信じてみたくて。
勇者は小さくなる体を抱き締めて、仄かに染まる耳へ唇を近付けると、そっと囁いた。
「スコール、」
生まれてきてくれて、ありがとう。
「っ!」
びくりと体を跳ねさせたスコールに、勇者は微笑ったようだった。
スコールが胸に手をついて、体を離したことで向かい合った表情は笑んだままで、スコールの方は驚いたようなもの。それからしばらく無言で見つめ合って、ふとスコールが表情を歪めたと思うと、再び勇者の肩口に顔を埋めた。
どうしよう、とスコールは震える声で言った。
「…こんなの無意味だって、思ってたのに」
この世界での8月23日はこの世界のものでしかなく、別の世界、そして元の世界ではまったく別の日なのだ。だから、祝ったところで意味などない。そうスコールは思っていた、思っていたのに。
仲間たちに祝われて、勇者に祝福されて今、なぜどうしようもなく。
ぎゅう、と服をしわになるほど握りしめても、勇者は何も言わず震える背中を撫でる。スコールを落ちつかせてくれるその優しさが、また。
「苦、しい…」
皆の前ではとても言えないけれど、ひたすら胸の内が熱くて仕方がなくて。どうでもよかったはずなのに、どうしようもなく。
『デジタル』すら分からない、文明すら違うような、元の世界もばらばらな仲間たちが、みんなして生まれた日を祝ってくれた。こうして抱き締めてくれる、誕生日を祝い事として認識していなかった勇者が、望む以上の祝福をくれた。それがスコールには嬉しくて、そして何よりも切ないのだ。
得てしまうほど喪失が恐ろしいことを、覚えているから。
足りなければ欲しくて、満たされれば苦しいだなんて、身勝手だと自分でも思いつつ。その重さを分かっていたはずなのに、求めてしまう自分が腹立たしい。
きゅっと目を閉じて、スコールが込み上げる熱をやり過ごそうとしていると、いつの間にか解かれていた勇者の腕に体を離された。目を開ければ僅かに眉を寄せた勇者の、痛いものを見るような表情が目に入って、頬が大きな手のひらに包まれる。
「スコール、誕生日というものは祝う日であっても、恐れる日ではない。そうだろう」
「……」
「…不安なら、怖いのならば、私が君の傍に居よう」
そっと顔が近付いて、額が触れ合う。間近で薄氷色に見つめられて、目が逸らせない。
「私で埋めてしまえば。恐れる暇もなくなるだろう?」
「…居るだけで埋まるもんか」
言われたことの恥ずかしさについそう返してしまったものの、それは“居るだけでは足らない”と言っているのと同じであることに、後から気付いてしまって。それに気付いてくれるな、とスコールが願うも空しく、額を離した勇者は表情を和らげて微笑うのだ。
どうしてこの大人には、こうも見抜かれてしまうのだろう。詰まっていた息がいつの間にか通っているのに気付けば、先程までの刺すような熱は柔らかなものでしかなかった。
「私たちが君を祝福したこと、それは忘れないで欲しい。もしもそれが苦しみになるなら、私に言ってくれ。そうしたら、」
ふと言葉を途切れさせた勇者に引き寄せられて、近付いた唇を受け止めて。短い、触れるだけのそれを終えて、スコールはかかる力に逆らわず勇者の腕の中に収まった。
「…口付けたことを思い出させるから」
「……恥ずかしい奴」
憎まれ口を叩きながら、肩口に埋めたスコールの口元は小さく弧を描いていた。
勇者がそう言うのなら、もう自分はこの日のことを忘れることは出来ないのだろう。思い出す度に嬉しくなって、切なくなって、苦しくなって。そして勇者によって、キスしたことを思い出させられるのだろう。勇者の服を濡らすのが、嬉し涙であることも。
たとえ世界が違って、本当の8月23日でなくても、今日を思い出すためのきっかけなら誕生日も悪くない。プレゼントが無いと仲間たちは嘆いたが、十分貰った、とスコールは思う。
そう思わせてくれる存在を改めて愛しく思いながら、スコールは涙を晒すことも厭わずに顔を上げると、今度は自分から勇者へと口付けた。
―――おめでとう、ありがとう、愛しいあなた!
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誕生日ということでウォルさんの口説きっぷりも数割増し
書いてる自分も盛大に恥ずかしいですがとりあえず今日もウォルスコはばかっぷるです
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